先週の土曜日、ウクライナ政府に朗報がもたらされた。米国下院は、キエフへの610億ドル(490億ポンド)の援助パッケージを可決した。これはウクライナ軍の武装に使われる。下院はまた、米国で凍結されているロシアの資産を差し押さえてウクライナに移送することを許可する法案も承認した。この法案は、現在、承認のために上院に送られている。当然ながら、これはモスクワで不評だった。タカ派のドミトリー・メドベージェフ前大統領は「血みどろの610億ドル」を非難した。彼は、新たなアメリカ内戦を呼び掛けた。それは「21世紀の悪の帝国、アメリカ合衆国の不名誉な崩壊に最終的につながる」だろう。モスクワのメッセージは明確だ。パニックはない。しかし、懸念はある。援助パッケージはウクライナを助け、ロシアを傷つける可能性がある。月曜の日刊紙「モスコフスキー・コムソモーレツ」は、近い将来、ウクライナ軍が「(ロシア)領土の奥深くに攻撃を仕掛けるだろう。だが、おそらくクリミア半島、そしてもちろんクリミア橋が攻撃されるだろう」と予測している。ロシア本土と併合されたクリミア半島を結ぶこの橋は、ウクライナにとって重要な標的であり、これまでにも攻撃を受けている。